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  • 2022-01-18

【業界サマリー】dev4テスト流し込み

今月は、PCでモバイルゲームを楽しめる「Google Play Games」の発表などが大きなトピックだった。一方、中国ではゲーム規制の強化により、未成年におけるTencectのゲームプレイ時間が90%減少したなどのニュースも。


業界サマリー(北米)

「PUBG Mobile」、2年連続グローバル売上1位


Sensor Tower1216日にモバイルゲーム売上ランキングを公開

王者荣耀と並び28USDもの収益を上げた

「Minecraft」、ビデオゲームで初めてYouTube再生回数
1兆回を突破


YouTubeに初めて「Minecraft」関連動画が投稿されて以来、12年で達成した記録

・記念動画の制作など、様々なイベントを実施

「The Game Awards 2021」、GOTYは「It Takes Two」

 

・米ロサンゼルスで「TGA2021」開催、計30部門の授賞式が行われる

・「It Takes Twoは「Best Family」と「Best Multiplayer」部門でも受賞し、
 計
3冠を達成

Epic Games、Unreal Engine 5で映画「The Matrix」の世界を
リアルに再現

 

Epic GamesThe Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience」を公開

シネマティックとゲームプレイを融合した、リアルタイムの
 インタラクティブ経験が可能

Google、モバイルゲームをPCでプレイできるアプリをリリース予定

 

・モバイルゲームをPCでも楽しめる、Windows搭載PC向けのアプリ
 「
Google Play Games」を発表

2022に正式サービス開始予定



「PUBG Mobile」、2年連続グローバル売上1位

2021年の世界モバイルゲーム年間売上(Revenue)ランキング1位は「PUBG Mobile」であったことが明らかになった。

市場調査会社の米Sensor Towerは12月16日、自社のホームページを通じてモバイルゲーム売上ランキングを公開した。

これは、2021年1月から12月14日までのデータをSensor Tower AIによって集計したもので、サードパーティーストアにリリースされているアプリは含まれない。

このデータよると、最も収益が高かったモバイルゲームは「PUBG Mobile」と「王者荣耀」であった。 
いずれも28億USDもの収益を上げ、ランキング最上位に並んだ。

「PUBG Mobile」は昨年と比べて9%、「王者荣耀」は14.7%上昇した。 
​​​その後に続いたのは、18億USDを売り上げたmiHoYoの「原神」で、今回初のランクインとなった。

また、「Roblox」、「Coin Master」、「Pokémon GO」は前年に続いてトップ6入りを果たした。

Sensor Towerは、「2021年のモバイルゲーム市場は、AppleのIDFA(Apple iOSの広告用識別子)制限にもかかわらず、前年の成果を土台としてさらなる成長を遂げた」とコメントし、「12月31日までのデータを合わせれば世界モバイルゲーム支出額は、昨年より12.6%増加し、896億USDに達するだろう」との見通しを示した。


▲ 市場調査会社のSensor Tower。



▲ Sensor Towerが発表した2021年世界モバイルゲーム売上ランキング。




画像出典:Sensor Tower


「Minecraft」、ビデオゲームで初めてYouTube再生回数1兆回を突破

Microsoftは12月15日、YouTubeの「Minecraft」関連コンテンツの再生回数が1兆回を突破したと発表した。2009年にYouTubeに初めて「Minecraft」関連動画が投稿されて以来、12年を経て達成した成果となる。


「Minecraft」は2021年現在、35,000以上のクリエイターチャンネルを有しており、2020年にYouTubeで最も視聴されたゲーム関連コンテンツとなった。

再⽣回数1兆回を祝って、Microsoftは下記のような様々な企画を打ち出した。

 ・同作のクリエイターがコミュニティのハイライトや同作の⾵景を舞台にした3Dアニメーション動画を制作し、 YouTube「Minecraft」で配信

・YouTubeホームページのロゴアニメーションを12⽉15⽇14時より24時間、1兆回記念をテーマにし たデザインに変更

・YouTubeのカルチャー&トレンドサイトに、同作のクリエイターがYouTubeや世界に与える影響について考察する社説を掲載。主要トレンド、クリエイター、ビデオ関連ページには「Minecraft」専⽤ページを開設

・著名な「Minecraft」クリエイターをアバターとしてデザインしたYouTubeクリエイタースキンパックを発売

・InstagramにYouTubeクリエイター(?)が「Minecraft」の思い出画像を紹介するエキュレーションをアップ


なお、詳しい内容は「Minecraft」イベントサイトで確認可能だ。


▲ 「Minecraft」、YouTube再生回数1兆回を突破。





画像出典:YouTube



「The Game Awards 2021」、GOTYは「It Takes Two」

米ロサンゼルスのMicrosoft Theaterで12月10日、「The Game Awards 2021」(以下、TGA)の授賞式が開かれ、計30部門の表彰が行われた。

2021年は『Best Esports Host』部門がなくなり、代わりに『Most Anticipated Game』部門が新設された。


最高賞である「Game of the Year」(GOTY)に選ばれたのは、スウェーデンのHazelight Studiosが開発しEAが発売したアクションゲーム「It Takes Two」だった。

「It Takes Two」は、他のノミネート作「DEATHLOOP」、「Metroid Dread」、「Psychonauts 2」、「Ratchet & Clank: Rift Apart」、「Resident Evil Village」を抜き受賞の栄誉に輝いた。

さらに『Best Family』と『Best Multiplayer』部門でも受賞し、計3冠を達成した。

また、「Forza Horizon 5」が『Best Audio Design』、『Innovation in Accessibility』、『Best Sports/Racing』の3部門、「DEATHLOOP」が 『Best Game Direction』、『Best Art Direction』の2部門で受賞した。

2021年に新設された『Most Anticipated Game』部門の受賞作は「Elden Ring」であった。



TGAは、新作ゲームの予告編や新映像が公開されるゲームショウとしても注目されている。

今年のTGAでは、KRAFTONが「PUBG: BATTLEGROUNDS」の全面無料化を発表し、Pearl Abyssが「DokeV」 のミュージックビデオを公開した。


▲ GOTYに輝いたのは「It Takes Two」だった。



▲ アクションゲーム 「It Takes Two」 のタイトル画面。




画像出典:The Game Awards 2021


Epic Games、Unreal Engine 5で映画「The Matrix」の世界をリアルに再現

Epic Gamesは12月10日、「The Game Awards2021」において、Unreal Engine 5で制作されたシネマティックでインタラクティブなテックデモ(tech demo)「The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience」を公開した。


この「The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience」は、映画「The Matrix」の世界観をもとに作られており、シネマティックとゲームプレイを融合した新しい形態のリアルタイムのインタラクティブ経験を提供するもので、無料でダウンロードできる。

デモ版でもシリーズ最新作「マトリックス レザレクションズ」の監督ラナ・ウォシャウスキーが脚本と演出を担当。キアヌ・リーブスとキャリー・アン・モスのCGが映画と同様NeoとTrinityの 役で登場し、現実と仮想の世界が交差する中で様々なアクションを繰り広げる。


制作にはEpic Gamesのほか、The Matrixシリーズの制作陣、SideFX、Evil Eye Pictures、The Coalition、WetaFXなど、世界最高クラスのVFXスタジオとデベロッパーが参加した。

Epic Gamesは、「新しいAIとシミュレーションシステムをもとに制作された数万のキャラクター、車、オブジェクト、そしてデジタルヒューマン技術を通じて、驚くほどリアルな都市環境と映画的な演出を提供していることが最大の特徴」と説明した。


▲ 「The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience」のプロモーション画像。



画像出典:Epic Games


Google、モバイルゲームをPCでプレイできるアプリをリリース予定

Googleは、12月10日に開催された「The Game Awards 2021」において、モバイルゲームをPCで楽しめるアプリ「Google Play Games」を公式発表した。

「Google Play Games」はWindows搭載PC向けのアプリで、Google Playでサービス中のモバイルゲームをPCでもプレイできるようになる。

サービス形式はストリーミングではなくダウンロードとなる見込みだ。
Googleはこの「Google Play Games」について、自社で直接開発したサービスであることを明らかにした。

Windows 10以上のOSに対応しており、 2022年の正式サービス開始が予想されている。


▲ 「Google Play Games」サービスのロゴ。




画像出典:Google


業界サマリー(中国)

2021年中国ゲーム産業報告書:売上高3,000億CNY、成長が鈍化


・ゲームユーザーは
6.66億人、売上高は2,965.13CNY(約53,801億円)で
 前年比
6.4%増加

・コロナによる巣ごもり需要が減少し、成長が鈍化

未成年のTencentゲーム利用時間が90%減少


・中国当局によるゲーム依存防止策の効果が明確となった

・現在、中国の未成年者は金・土・日・祝日に1時間のみゲーム利用可能

ビックテック企業への規制で、モバイルアプリが3年間で38%減少

 

3年間で452万件から278万件に減少

・世界的なアプリ数増加とは対照的な結果に

Tencent、新ブランドLevel Infiniteを公開


・中国以外の地域でのゲームサービスは
Level Infiniteが担当

Level Infiniteホームページで、現在サービス中・今後サービス予定の
 ゲームを確認できる

中国産ゲーム、2021年グローバル市場売上高は180億USD


・昨年より
16.59%も増加

・日本、アメリカ、韓国での売上が3分の2を占める



2021年中国ゲーム産業報告書:売上高3,000億CNY、成長が鈍化

12月16日、中国音数協ゲーム工委(中国音数协游戏工委)と中国ゲーム産業研究院が、2021年の中国ゲーム産業報告書を公開した。

2021年のゲームユーザー数は6.66億人で、ゲーム市場全体の売上額は2965.13億CNY(約5兆3,801億円)と前年比6.4%増加した。
ゲームの輸出規模も拡大した。

中国ゲームの海外売上は180.13億USDで、前年より16.59%増加した。

しかし、全世界的なコロナ拡散により拡大していた巣ごもり需要が今年は減少に転じたことから、売上の成長幅は昨年より減少した。

注目すべきは、モバイルゲームの売上とユーザー数が増加している状況で、PCゲーム市場の売上も増加したということだ。

PCゲーム市場の売上は588億CNY(約1兆669億円)で、昨年より28.80億CNY(約522億円)と5.15%増加し、過去3年間の中で一番の成長を見せた。

モバイルゲーム売上をジャンル別に見ると、RPG(25%)、カードゲーム(15%)、戦略ゲーム(9%)の3つで市場全体の売上額の約半分を占めていた。

コンソール市場の売上額は25.80億CNY(約468億円)で、前年より22.34%増加した。

2021年になって新しい機器が発売され、国産ゲームをコンソールでプレイできるようになったことがコンソール市場の成長に繋がったとみられる。


▲ 中国ゲーム市場の売上高と成長率。




画像出典:2021年中国游戏产业报告


未成年者のTencentゲーム利用時間が90%減少

未成年者のゲーム利用時間制限に関する新たな規制が施行されてから、未成年者のTencentゲーム利用時間が90%も減少したことがわかった。

Tencentは、新たな規制施行後の9月における未成年者のゲーム利用時間が、前年同期より90%も減少したことを明らかにし、中国当局のゲーム依存防止策の効果が明確になったと述べた。


未成年者のアクセスを制限するために、アカウント管理や本人認証、顔認証システムなどを強化したことも効果を上げていると考えられる。

11月のTencentゲームのログインアカウント数の一日平均は686万件だったが、このうち決済のために顔認証システムが作動したアカウント数は11,000件であったという。


現在、中国の未成年者は金・土・日曜日と祝日の午後8~9時の1時間だけオンラインゲームを利用できる。ゲーム会社は、この時間以外には未成年者がゲームを利用できないようにしなければならない。

また、未成年者がゲームを利用するためには本人認証が必須だ。

一方、保護者など成人の顔認証情報を不正利用してゲームへのアクセスを誘導する業者が現れたが、Tencentはこのような業者を告訴するとした。


▲ 新たな規制施行後、未成年者のTencentゲーム利用時間は90%も減少した。




画像出典:Fortune


ビックテック企業への規制で、モバイルアプリが3年間で38%減少

中国のスマートフォン向けアプリストアに登録されているアプリの数は毎年減少しており、特に2021年は減少幅が最も大きかったことが明らかになった。

中国産業情報技術部の資料を分析した結果、中国アプリストアに登録されているアプリの数は、2018年末には452万件だったが、3年後の2021年10月には278万件となり、38.5%も減少した。

特に今年は、中国政府がビックテック企業のプラットフォームやインターネットコンテンツに対する規制を強化したことから、アプリの数が急減した。

このことは、中国政府の市場規制がデジタル分野に与える影響がいかに大きいかを示していると言える。

世界的に見ると、過去3年間、App StoreとGoogle Playの両方でアプリの数は増加傾向にある。Google Playが2018年中頃に問題のあるアプリ数百万件を削除したにもかかわらず、3年後には280万件となり、7.6%増加した。

しかし、これとは逆に中国のアプリストアのアプリ数は過去3年間減少し続けている状況だ。中国のモバイルアプリの中でも特に多い、ゲームアプリについても同様だ。

中国の規制当局がゲーム依存症予防キャンペーンを積極的に進めていることから、2019年12月には90万9,000件あった中国国内向けゲームアプリが、2021年10月には67万9,000件にまで減少した。

これは、アメリカのアプリストアで2018年10月に82万件だったゲームアプリが、2021年12月には100万件以上に増えたこととは対照的だ。



▲ アプリのリリースとアップデートで制裁を受けている、TencentのWeChat。




画像出典:Time Magazine


Tencent、新ブランドLevel Infiniteを公開

Tencentが、新しいパブリッシングブランドであるLevel Infiniteを公開した。今後、Tencent Gamesは中国内のゲームサービスに注力し、中国以外の地域はLevel Infiniteが担当する。

また、中国以外の地域ではTencent GamesではなくLevel Inifiniteの名前でゲームがリリースされることになる。Level Infiniteは、オランダのアムステルダムとシンガポールに拠点を置き、世界各地にスタッフを配置している。

技術や開発リソース、GaaS(Games as a Service)、現地およびグローバル市場の分析やインサイトを傘下スタジオに提供するほか、eスポーツ事業の支援なども担当する。

サービスを担当するゲームに、Aurora Studiosの「天涯明月刀M」、「白夜極光」やNExT Studiosの「Synced: Off Planet」PC版、「Don’t Starve: Newhome」モバイル版などがあり、「王者荣耀」の北米・ヨーロッパ版である「Arena of Valor」などの人気ゲームも担当する。

その他に、Tencent傘下のTiMi StudiosとLightspeed & Quantum Studios(光子工作室群)の未公開新作も担当する。現在サービス中または今後リリース予定のゲームの主要ラインアップは、Level Infiniteホームページで確認できる。

現在、傘下スタジオとしてFatshark、Sharkmob、10 Chambers、Funcomがあり、今後さらに増える予定だ。


▲ Tencentの新しいパブリッシングブランド、Level Infinite。



画像出典:Level Infinite


中国産ゲーム、2021年グローバル市場売上高は180億USD

今年、中国産ゲームがグローバル市場で好成績を収めたことが分かった。

中国のゲーム市場研究機関である伽马数据によると、今年の中国産ゲームのグローバル市場売上高は180億USDで、昨年より16.59%も増加した。

特に、日本・アメリカ・韓国は中国産ゲームの3大海外市場となっており、これら3カ国における売上がグローバル売上全体の約3分の2を占めている。

日本や韓国などで限定リリースされていた人気ゲーム「三国志·战略版」のリリース地域が拡大することや、「真·三国无双 霸」などの海外リリース日程が発表されたことから、グローバル市場での売上は今後さらに増加することが予想される。

伽马数据は、2022年にも中国産ゲームのグローバル市場での成長率は2桁台に達するだろうと予測している。

現在、中国のゲーム会社がグローバル市場で売上を上げているゲームは主にSLGであり、中国のゲーム会社の間では熾烈なSLG競争が繰り広げられている。

これについて伽马数据は、将来を見据えてMMORPGやARPGなど海外ユーザーが好むジャンルのゲームも海外リリースする必要があると指摘している。



▲ 中国産ゲームのグローバル市場売上高の推移。




画像出典:伽马数据


業界サマリー(韓国)

「eスポーツチームに税制優遇措置」租税特例制限法の改正案成立


2022年よりeスポーツチーム設立費用の10%が控除

eスポーツの雇用安定とエコシステムの持続可能性が保障されることに期待

Smilegate「Lost Ark」、2022年2月にグローバルリリース


・「
TGA 2021」で新規トレーラー映像とグローバルローンチ日程を発表

2022211日、Steamを通じて正式サービス開始予定

KRAFTON、「PUBG: BATTLEGROUNDS」基本プレイ無料化


2022112日より提供開始

・すでに購入済みのユーザーには「BATTLEGROUNDS Plus」提供
 ランクマッチなどが利用可能

MobileIndex、11月のモバイルゲーム総合ランキングを発表


NCSOFTの「Lineage W」が韓国3大マーケット総合売上1位を記録

・パブリッシャー売上は、1位がNCSOFT2位がKakao Games3位がNEXON

「Dungeon & Fighter」、2つの新作「DNF Mobile」と
「DNF DUEL」でIP拡張狙う


・新旧の調和を目指した「
DNF Mobile

・「DNF」のキャラクターでPvP決闘が楽しめる「DNF DUEL



「eスポーツチームに税制優遇措置」租税特例制限法の改正案成立

韓国国会の企画財政委員会のユ・ギョンジュン委員(政党「国民の力」所属)がeスポーツ振興のために発議した「租税特例制限法の一部改正案」が、12月2日の国会本会議で成立した。

これにより、来年からeスポーツは租税特例制限法における税制優遇措置の対象運動種目となり、企業がeスポーツチームを設立・運営する場合、その費用の10%が控除される。


韓国は世界的なeスポーツ強国であるうえ、eスポーツが2022年のアジア競技大会の正式種目に加わったことから、韓国eスポーツに対する期待はますます高まっている。

韓国eスポーツ産業の市場規模は、2017年以降高い成長を見せており、2019年には前年より22.8%多い約1,400億KRW(約135億円)を記録した。

しかし、韓国のプロゲームチームは、大企業が運営するチームでさえも慢性的な赤字経営に陥っている。
スタッフに対する待遇も劣悪だ。

コーチングスタッフの大部分が契約社員で、アマチュア選手の30%以上が書面契約を締結していないことが明らかになった。

コーチングスタッフや選手から、今後の進路が不透明であることや雇用不安に対する不満が上がっている一方、有望な選手の海外流出問題まで浮き彫りになっている。

ユ・ギョンジュン委員は、「与野党がeスポーツに対する積極的な支援とその必要性に共感してくれたことに喜びを感じている。改正案がスタッフの雇用安定とeスポーツエコシステムの持続可能性の保障に寄与することを願っている」と述べた。


▲ eスポーツ実態調査を通じて明らかになった、eスポーツ産業の状況。




画像出典:KDN Research


Smilegate「Lost Ark」、2022年2月にグローバルリリース

韓国Smilegate RPGとグローバルゲーム企業Amazon Gamesは、12月10日、「The Game Awards 2021」 において「Lost Ark」の新規トレーラー映像を公開するとともに、欧米をはじめとする主要グローバル地域での正式リリース日程を発表した。

「Lost Ark」は2022年2月11日に北米、ヨーロッパ、南米、オセアニアでSteamを通じて正式サービスを開始し、大々的なグローバル攻略に乗り出す。

韓国と同様、基本プレイ無料だ。


この日公開された約1分30秒のトレーラー映像は、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポーランド語の6ヵ国語で配信され、正式リリース日程が発表されると、リリースを待つ世界中のユーザーから歓喜の声が上がった。

「Lost Ark」は韓国で2018年11月にリリースされ、最高同時接続者数35万人、月間アクティブユーザー数100万人を記録し、韓国のPCオンラインMMORPGの歴代記録を次々と塗り替えている。

現在は日本、韓国、ロシアでのみ公開されているが、今回グローバル市場への本格進出を宣言したことから、全世界のユーザーに愛されるIPに成長していくことが期待されている。


▲ Smilegate RPGの「Lost Ark」が2022年2月11日にSteamに進出する。




画像出典:Smilegate


KRAFTON、「PUBG: BATTLEGROUNDS」基本プレイ無料化

韓国KRAFTONは12月10日、「The Game Awards 2021」において、同社がサービス中の「PUBG: BATTLEGROUNDS」の基本プレイ無料化を発表した。

2022年1月12日より全世界のユーザーを対象に、PCとコンソールを含む全てのプラットフォームにおいて無料でサービスを提供する。

この発表の場でKRAFTONは、同作のこれまでの歴史を再評価する一方で、より多くのユーザーに楽しんでプレイしてもらえるための土台を築いていきたいと語った。

ゲームは無料でプレイできるが、有料で提供される要素もいくつかある。

ランクマッチ/カスタムマッチモードのサポートを追加したり、特別なゲーム内アイテムを使用できる「BATTLEGROUNDS Plus」という1回限りのアカウントアップグレードが導入される予定で、価格は12.99USDだ。


すでにゲームを購入済みのユーザーには、特典として「BATTLEGROUNDS Plus」と「PUBG – SPECIAL COMMEMORATIVE PACK」が無料で提供される予定だ。

また、無料プレイを事前予約したユーザーには特別アイテムが支給される。


▲ 「PUBG: BATTLEGROUNDS」は2022年1月12日より無料でプレイできる。




画像出典:The Game Awards 2021


MobileIndex、11月のモバイルゲーム総合ランキングを発表

韓国の市場調査会社MobileIndexは、12月8日、韓国の3大アプリマーケット(Google Play、App Store、One Store)における11月のモバイルゲーム実績レポートを公表した。

これによると、モバイルゲーム売上総合ランキングでは、NCSOFTの「Lineage W」が1位を記録し、6月から10月まで1位をキープしていたKakao Gamesの 「ODIN: Valhalla Rising」は2位に順位を下げた。

パブリッシャー売上総合ランキングでは、NCSOFT、Kakao Games、NEXONがTOP3にランクインした。1位のNCSOFTは、11月も堅調な売上を記録した。

ゲーム売上総合ランキングTOP10に「Lineage W」(1位)、「Lineage M」(3位)、「Lineage 2M」(4位)、「Blade & Soul 2」(7位)の4本がランクインした。

月間売上は2,000億KRW(約193億円)以上と推計され、これはパブリッシャー売上全体の34.3%にあたる。2位のKakao Games
500億KRW(約48億円)、3位のNEXONは300億KRW(約29億円)以上の収益を上げた。

NEXONの「Blue Archive」はGoogle Playで12位、App Storeで11位、One Storeで売上1位を獲得し、ニッチ市場攻略に成功した。

NEXONは特にOne Storeで実績を出しており、「The Kingdom of the Winds: Yeon」が売上4位、「FIFA ONLINE 4 M」が7位であった。

月間売上100億KRW(約9億円)以上を記録したゲーム会社は、上記3社の他にNetmarble、Webzen、Devsistersなどだ。

また、​10月と比べてユーザー数が急増したゲームは、増加率の高い順に「Teamfight Tactics」(66.62%増)、「Clash Royale」(34.83%増)、 「Cookie Run: OvenBreak」(19.99%増)であった。


▲ 韓国3大アプリマーケットにおける、11月のモバイルゲーム売上総合ランキングとパブリッシャー売上総合ランキング。




画像出典: MobileIndex


「Dungeon & Fighter」、新作「DNF Mobile」と「DNF DUEL」でIP拡張狙う

サービス期間だけでも16年に及ぶ韓国NEXONの「Dungeon & Fighter」(邦題:アラド戦記、以下DNF)が、新たな飛躍を目指している。

現在「DNF」が熱心に取り組んでいるのは「DNF Festival 2021」、「DNF Mobile」、「DNF DUEL」の3つだ。

このことから、「DNF Festival 2021」で公開する「DNF」 のアップデートを通じて既存のユーザー層を取り込み、さらに2つの新作で「DNF」のIPを拡張して新規ユーザー層までも確保しようという意図がうかがえる。

「DNF Mobile」は、原作のアクション性を再現するため自動戦闘機能は採用しない一方、原作とは異なるオリジナルのキャラクターやストーリー展開で差別化を図っている。

2021年11月25日に事前予約を開始した。

NEXON子会社Neopleのユン・ミョンジンディレクターは、「成長やファーミングなどのゲーム本来の楽しさを満喫すること自体にユーザーが集中できるよう、熱心に開発に取り組んできた」とし、「昔ながらの『DNF』の懐かしさはもちろん、モバイルでしか経験できないコンテンツも提供していく」と話した。


そして、対戦格闘ゲーム「DNF DUEL」も注目に値する。

「DNF」のキャラクターをベースにしており、より完成度の高いPvPを楽しみたいユーザーの選択肢の一つになると思われる。ゲームシステムの詳細はまだ公開されていない。

2022年にリリース予定で、12月18日から20日までPSユーザーを対象にオープンベータテストを行う予定だ。


▲ 「DNF Mobile」と「DNF DUEL」のロゴ。




画像出典:NEXON